介護タクシーもタクシーの一つですので、タクシーメーターを取り付けてお客様から運賃を収受することができます。
ただし、介護タクシーは一般のタクシーとは異なり、必ずしもタクシーメーターを取り付ける義務はありません。
ではどのような場合にタクシーメーターが必要になるのか、見ていきましょう。
介護タクシーの運賃の種類
介護タクシーの運賃は、大きく分けて「距離制運賃」と「時間制運賃」の2つあります。
距離制運賃は、その名の通りお客様が乗車する距離によって運賃が算出されます。
初乗距離内では初乗運賃がかかり、以降加算距離を増すごとに加算運賃がかかる仕組みです。
例えば、東京都23区内のタクシー(普通車)であれば、初乗距離「1.096キロメートル」までは、初乗運賃「500円」に設定されています。初乗距離を超えると、加算距離「255メートル」を増すごとに加算運賃「100円」が加算されます。
距離制運賃では距離を計測するため、タクシーメーターの設置が必須になります。
一方、時間制運賃は、走行する時間により運賃が設定されています。
お客様が指定した場所へタクシーで迎えに行って、到着した時から送迎が完了するまでの時間により運賃が算出されます。
例えば、東京都23区内のタクシー(普通車)であれば、初乗「1時間」までは、初乗運賃「5,360円」に設定されています。初乗1時間を超えると、「30分まで」ごとに加算運賃「2,450円」が加算されます。
時間に対して運賃を収受しますので、タクシーメーターを設置する必要はありません。
「距離制運賃」と「時間制運賃」の2つともを採用してもいいですし、どちらか一方を採用しても構いません。
時間制運賃は、遠距離の送迎や日帰り観光など、時間拘束の割合が高い輸送に適していますので、例えば日帰り観光などをメインとした介護タクシー事業を行うのであれば、時間制運賃のみ採用することも考えられます。
開業後、様々なお客様のニーズに答えるのであれば、「距離制運賃」と「時間制運賃」の2つとも採用するほうが良いでしょう。
介護タクシーのタクシーメーター
「距離制運賃」を採用する場合のみ、タクシーメーターを取り付けることになります。
タクシーメーターは、タクシーメーター等を専門で販売している業者から購入するのですが、必ず「介護タクシー」に対応しているメーターを購入するようにしてください。
タクシーメーターは本体価格が10万円前後、検査料、表示版の設置等のオプションを合わせると15万円程度かかるのが一般的です。メーカーによっては、介護タクシー専用のタクシーメーターを販売しているところもあります。
販売業者によって大きな価格差はありませんので、オプションの有無とサービス内容を確認しましょう。
特にタクシーメーターは取り付けた後にメーターの検定を受ける必要がありますので、販売店で検定までを代行してくれるのか、自分で検定を受けないといけないのかを事前に確認をしておきましょう。