営業エリア

介護タクシーの営業所は全国どこに置いてもいいのですが、営業所の場所によって営業できるエリア(地域)が設けられています

例えば、兵庫県神戸市内に営業所を置くのであれば、兵庫県全域が営業地域となると決められています。どこでも営業して良いという訳でありませんので、注意してください。

介護タクシーの営業区域とは?

介護タクシーの営業ができるエリアを正確には「営業区域」と言います。介護タクシーの許可を申請する際には、必ずこの営業区域を記載することになっています。

介護タクシーの営業区域は、許可を申請する地方運輸局において定められています。

例えば、関東運輸局の営業区域は「都県」単位ですので、東京都内に営業所を置く場合は、東京都内が営業区域になります。

近畿運輸局の営業区域は「府県」単位ですので、兵庫県内に営業所を置く場合は、兵庫県内が営業区域になります。

そして、介護タクシーの利用者を乗せる「乗車地」または、利用者が降りる「降車地」のどちらかが営業区域内でなければならないというルールがあります。

営業区域を超えた運転は原則できませんので、注意が必要です。

東京都内に営業所がある介護タクシー事業者の事例を見てみましょう。

・東京都内であれば自由に乗降可能(OK)

・東京都内で利用者(お客様)を乗せて、千葉県内で降りる→OK

・千葉県内で利用者(お客様)を乗せて、東京都内で降りる→OK

・千葉県内で利用者(お客様)を乗せて、埼玉県内で降りる→NG

介護タクシーでは事前予約制のため、流しでお客様を乗せることはありませんので、エリア外で降ろしたら、帰路は表示器を「回送」状態にして戻ると良いでしょう。

営業区域に違反した場合は?

通常業務の中で、営業エリアをあまり意識することはないかと思いますが、県との境界付近にある営業所ではエリア外の乗降になることもありますので、注意してください。

例えば、営業所が東京都江戸川区にあると、すぐ隣が千葉県です。そうすると、千葉県内の利用者の自宅から乗車して、千葉県内の病院へ送迎することはできません。

営業所のあるエリアからの乗車、または、営業所のあるエリアへの降車を伴うことが必要です。

もし営業区域に違反して乗降した場合は、道路運送法の規定に基づき100万円以下の罰金が科されるほか、行政処分の対象になってしまうことがあります